漕いだ先に辿り着いたもの

自粛期間中、家でじっとしていられない私は愛車のママチャリで様々なところへ出かけた。
中でも猪名川と武庫川の河川敷は、ロードバイクと私のママチャリとの死闘を幾度となく繰り広げた舞台となった。

猪名川を上流へ遡って行くと五月山公園がある。ウォンバットのいる動物園もある。そして、程よいハイキングも楽しめる。

また、武庫川の先はハイカラモダンな街、宝塚がある。こちらは河川敷にも街にもウォーキングする人、球技を楽しむ人でいつも溢れかえっていた。
宝塚歌劇団の劇場近くにある、手塚治虫記念館にもママチャリで乗り付けて、もちろん入れないので火の鳥の写真だけ撮って帰った。

その日から、なんだか私の心の中に火の鳥を読みたい衝動がグツグツと湧いてきて、ゴールデンウィーク明けのブックオフの再開を待って駆け込んだ。そして全巻大人買い。

「ブラックジャック」で、手塚漫画を知ってるつもりでいたけど、火の鳥がこんなにも考えさせられる、素晴らしい作品だなんて知らなかった。
今だからこそ読むべき漫画であった。
そう、きっと私は火の鳥に導かれたのだ。

今の世界を手塚治虫が見たなら、「それ見たことか」と言うのだろうな。私にとってはこの期間にこの本に出会えて良かった。