コントラバスとクラシックギターのデュオがこれほど美しいものとは知らなかった。
リッキー・リー・ジョーンズの「POP POP」を聴いてその音の心地よさにうっとりした。
ギターはラベン・フォード。ブルースギタリストである。ベースはチャーリー・ヘイデン。
そして、日本で知る人は殆どいないイタリアのギタリスト、ベーボ・フェッラとパオリーノ・ダッラ・ポルタのデュオ「ARIA」で芸術性の高さに衝撃を受け、
極めつけはラルフ・タウナーとゲーリー・ピーコックの「Closer view」。音が超越しすぎてしばらくは理解不能だった。
このデュオの形は僕にとっての憧れであり、また永遠の課題なのだろう。
ベースの1弦開放のG音はギターの6弦3フレットで、つまりお互いに持ってない音域を補い合っているのだ。
互いにぶつかり合うことが少なく、可能性の高い組み合わせだと思う。
音圧は違えども、同じ弦楽器どうし、非常に音がブレンドし易い。
少し前、僕は音楽人生を賭けてこのデュオに取り組んでいた。
曲を書き、たくさんチャレンジし、アルバムも3枚制作した。
でも、3枚目の製作途中に気がついた。
このままでは進化しないことを。
そして、ソロをメインに取り組むようになった。
あれから2年半。大きな区切りとなった今、もう一度彼と音を出してみたくなった。Bel Suonoの音を。
悩んだ挙句、シンプルな文章で大谷に伝えた。
「久しぶりにやらないか?」
2年半振りの彼からの返信は早かった。
「今、ロックやってます」
はい、終了~。
と、いうわけで再演はおろか、また大谷がコントラバスに戻るのはいつの日やら。
それまでしばらくお待ちを。
Bel Suonoは今でも一人で弾いています。ずっと心のなかにあって、きっと忘れることはないだろう。
大谷以外のベーシストとも演ってみたい気は、あります。
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