My favorite things①

南海堺駅の南口という、地元民しか見つけられないような小さい改札を出て

無造作に並べられた自転車をかき分けるようにして店に着く。

 

視界の中が外観だけになったその瞬間から堺であることを忘れる。

焙煎している珈琲の香りは高校生の時の帰り道を思い出す。

ドアを開けてもだいたいいつもこちらのことは気づかれない。

いつもと変わらない三人の顔。空気。音。

最も好きなところは、BGMが流れていないところ。音楽をかけている時もあるが、ほぼ聞こえない程度。

ミルの音、食器の音、水の音。

自然音だけで十分浸れる。

 

ゆったりした店内もライブの前には慌ただしくなる。

お客さんを迎えるための用意が徹底してるのだ。

中でも掃除がすごい。正月休みの前かと思うほど。

居心地の良さは、店を愛する気持ちから来ているんだな。

 

常連さんの顔は分かるけど名前は知らない。

必要以上に話しかけない。

でも、笑顔は作ってない。

 

そしてマスターはじめ、皆さん音楽が大好きで。

 

この場所で奏でるギターの音は丸くて優しくて、店中の木材とギターが語り合ってるような、

得も言われぬ心地よさなのです。

 

珈琲の味は、もうおわかりでしょう。

これは言葉では言えない。

 

Specialty Coffee DEAR CUP

人生の中でとても大きな出会いでした。

僕を家族のようにかわいがってくれてありがとうございます。

そして、紹介してくれたIさん。もう辞めてしまった生徒だけれど、感謝してます。

あなたはライブ入場料は永遠に無料です。